親父の寝言は爆弾だらけ
「ごぁぁ〜」
夜、とてつもない喧騒が闇に響いてる。
といっても、ここらじゃもう慣れたものだ。
原因はこれ、
ピッと俺は自分の親を指差した。
俺の家は早くにお袋が死んだ。
家族はオヤジと俺と9歳の妹、まぁ三人で何とかやってる。
俺の名前は豪(ごう)、んで、妹は凛(りん)。親父は、何でもいい。そうだな万年ダメ男とでも読んでくれ。
ん?大変じゃないかって?そりゃあ大変さ、なんせオヤジはギャンブルばっかで俺が稼いでんだからよ。
ま、根は悪い奴じゃねぇんだけ・・・
「豪・・・んがっ、もっと稼いで来いやぁ〜・・・ぐごぉぉぉ・・・がぁぁぁ・・・・・」
悪い奴だ。うん、こいつはとっても根の腐りきったダメ親父だ。
ああ母さん、もう今すぐにでも貴女の元にこれ送りたいっす。
と、俺は手に仕事で使うハンマーを握り締めた。
ああ、落ち着け俺、これでも凛はこいつに懐いてるんだ。
母さんが居ないのにこいつも居なくなっちゃぁ凛が、そうだ、我慢しろ俺。
「お〜お〜凛〜お前は可愛いなぁ、父さんお前の為なら何でも買ってやるぞ〜」
まてコラ、俺の稼いだ金をなに自分のみたいに言ってんだダメ男、
「はは、豪は俺の家来みたいなもんよぉ〜」
・・・・・シバいたろかこいつ。
ああ、まてまて。いちいち寝ている奴の事なんか気にする方が馬鹿ってモンよ。
はぁ、なんで凛はこんなのに懐いたんだ?
そう思い、俺は先日凛になにが良いのか聞いてみた。
すると、
「寝てる時のおとうさん面白いから」
だそうだ。そう、これこそ俺が今日わざわざダメ男の寝室に居る理由。
あの人見知りの激しい凛が懐いている理由。
そんなに面白い事を言うのかコレは。
聞いてみたいじゃないか。人間の本能として、俺間違ってない筈・・・・・・。
そう、普段は仕事で夜居ないため俺はその寝言を聞く機会が無かったのだ。
しかーし!今日は違う!仕事も一区切り付いたし、さぁ、準備は出来た!
いつでも何でも言ってみるがいい!!
と、身構える事20分、何も言いやしねぇ・・・・・・
俺か!?俺しか居ないからなのか!?いつもは凛の為にわざと言っているというのか!?
おのれ、そういう魂胆だったとは、細かい事しやがるぜこのダメ・・
「・・・・・シンディ、そっちは鮫が垂直飛びしてるから危険だぜぃ・・・・・・んごっ」
なんか言ったーーー!?
えっ?なんすか?親父さん、だれっすかシンディ?垂直とびしてるんすか鮫?
「・・・ぐぅ・・・・サバは孫六のダメ息子が柱に使うって買い占めたじゃないか〜・・・・・ええ?あれはネギだって?・・・・・・」
ええっ!!?隣の孫六さん子供居たの!?まだ3歳じゃん!?
っつーかなに柱にしてんの!?無理だよ、何も支えられないよそんな柱!!!
「シンディは物覚えがいギッ・・ぐぅ〜・・かぁ〜・・」
ダラダラ・・・・
噛んだよ!?寝言なのに舌噛んだよこの人!?つーかおい!血!血!!ドンだけ勢いつけて噛んだんだよアンタ、めっちゃ血ぃ出てるって。
はっ!?そういえば凛が少しなら質問に寝言で答えるとか・・・・・
ブクブク
・・・・いつの間にか血が止まって涎噴いてやがる・・・・・きたねぇ・・・・・ああ、母さんこんなんの何処が良かったの?
いやマジでさ、俺母さんの所行ったら真っ先に聞くわ。
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