「・・・・はぁ、はぁ・・・・・はぁ、はぁ・・・・・!!!」
逃げる後ろに見えるのは砂海虫。
走っているのは幼かった自分。
その手に握っているのは、血まみれの錆びたナイフ。
やがて、彼の足が砂にとられる。
「あっ!!」
倒れた彼が後ろを振り向くと、目の前には虫の口が真近にまで迫っていた。
「う、うわああああ!!!」
ガバっと、彼の体が勢いよくベッドから上がった。
「あっ・・・」
彼のその反応に驚いた誰かが驚きに声を漏らした。
「ん?どこだ、此処っっつつ!!」
自分の今いる場所が想像とあまりに食い違い、彼が辺りを見渡すと、足の辺りに痛みが走った。
「あ、あの、動かない方が・・・・」
痛みに悶絶していた彼に少女が話しかける。
そこでやっと彼は少女に気がついたようだ。
「っっ〜、・・あンた、誰だ?」
痛みにうめきつつ、彼が反応した。
「え・・・あ・・・・えっと、ごめんなさい!!」
「は?」
いきなり謝られ、彼は目の前にいる少女に対し不思議そうな表情に変わった。
「いや、いきなり謝られても、なンの事やら?、っつーか、だからアンタ誰だよ?」
と疑問をさらにぶつける。
「えっっ・・と、その、あの子が・・・・貴方を撃ってしまって、そのせいで貴方が怪我して、私はここに住んでて、あのままだと死んじゃうからここに連れてきて・・・・」
途切れ途切れにお世辞にも上手いとは言えない質問の返し方をしていると、彼が冷たい視線をぶつけてきた。
「あの子・・・・っつー事は、あンた、あいつの知り合いか?」
「えっ?・・・・あ、はい。ここで一緒に暮らし・・・」
「どういウつもりだよ?」
冷たく、抑揚の無い声で彼女が話し終わる前に彼は言及した。
「ついさっきまデ殺そうとしてたくせに、何か聞きたい事でもあんのかよ?」
彼の言葉はあからさまに不満と怒り、そして警戒心を剥き出しにしていた。
「えっ!?いや、そんなつもりじゃ・・・」
そんな言葉を真に受けるほど彼は冷静でいられなかった。
それも当然といえる、何せ意識が途切れるついさっきまで一歩間違えれば軽く5回は死ぬような目に合わされていたのだ。
「じゃあどんナつもりだよ!!いきなり銃なんかぶっ放しやがって、デ、さんざ穴だらけにして?ごめんなさい?ふざけんな!!」
一気に彼の不満が爆発する。
一方少女は返す言葉も無いのかうつむいて黙ってしまった。
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