からくり=サイボーグ? 〜今度の相手は悪代官?〜
「・・・・・・・・」
心地よい風が彼の頬を撫でる。
普段ならすがすがしく感じるべきなのだが、今の彼にはとてもそうは思えなかった。
「・・・・・・・おれは、何だ?」
自問自答、もう何回しただろうか。
「何で俺が・・・・・・手動で洗濯してるんだ!!!!!」
そしてまた、何度目かの絶叫。
「うるさいですよぉ。」
何度目かの声が彼をなだめる。
「頑張らないと駄目ですよぉいくら用心棒してるって言ってもちゃんと働いてくださ〜い。」
冴は初めはどうやら猫を被っていたようだ。
最近はこき使われている。
「言っただろ!水は苦手なんだ、機器が錆び付く!!」
「え〜でもそこまでやったなら最後までやってくださいね。」
ちくしょう、ちゃっかりしてる。
というか、始めから止めさせるつもりないだろ。
「っっくそ。」
川で昨日着た服を洗濯板、と呼ばれるものでこする。
水気を帯びたこすれる音がリズム良くあたりに響いた。
最近は会話もうまくできるようになった。
つっても、俺が何処から来たかは・・・・・全く理解してもらえなかったよ。
どうやら、・・・・・・俺って、ただのポンコツ扱いだよ。
なんか、適当に解釈されて、ま、いっかって感じで置かれてます。
まいったよ。
俺どうしたら良い?
早く任務につかにゃならんのに、肝心の帰るすべが無い。
そんなこんなで、用心棒させて、夜は冴の家で面倒見てもらってる次第だ。
ん?前より話し方が変わったって?
多分ここの住人に影響受けたんで候、・・・・もとい、受けたんだろう。
「っと、おい、終わったぞ。」
桶に洗い終わった洗濯物が積まれた。
「あ〜ご苦労様でした。」
冴の方も余所余所しさが解けていまじゃあ緊張が緩んでる。
というか、会話も緩んでますよお嬢さ〜ん。
こんな心の声が届くはずもないさ。
「あら?そろそろ仕事の時間じゃありません?」
太陽を見て冴が言った。
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