八月十八日
今日は朝から体調が優れなかった。
嫌に、体が熱い。
自身の鼓動が聞こえる辺りから考えると、たぶん熱があるのだろう。
昼から同僚の女性と映画に行く事になっている。
めまい等は無いので特に問題ないと判断した。
映画の内容は特に覚えていない。
彼女とはその後夕食を食べて別れた。
終始笑顔だった彼女は、本当に俺と同い年なのかと思えるほど無邪気に見えた。
同じ時間を生きていて、何故俺は満たされないのだろう、そう考えると、酷く、この世は不公平に思えた。
八月十九日
限界だ。
明日、反旗を翻そう。
仕事場で、この、買って来たナイフを使って。
日常を、壊してやる。
もう、こんな退屈な人生は、沢山だ……。
八月二十四日
今、俺は病院にいる。
二十日に、俺は仕事場で反旗を翻す予定だった。
だが、先客がいた。
前にリストラされた奴らが俺と同じことをやりやがった。
この上ない腹立たしさを、感情らしい感情を久々に感じた。
幼い頃から武道をしていたので、感情のまま俺は奴らに怒りをぶつけた。
途中、いつもの彼女が人質にとられた。
どうでもよかったが、なぜか俺は奴らの言いなりになった。
俺が肩を撃たれて、彼女が暴れて、その間に俺が犯人と揉めて、犯人は気絶、俺は腹に複数の銃弾を喰らって昏倒。
気が付いたら病院で、数日が過ぎていた。
幸い俺の服はベッドの近くにかけてあったので、上着のポケットに入っている日記は、こうして書くことが出来る。
現在深夜二時、俺のベッドの横には、なぜか、同僚の、あの女性がいた。
八月二十五日
今朝、俺の意識が戻った事で騒がしかった。
女性はなぜか泣き、担当医はどこか異変は無いかと聴いてきた。
特に無いと答えたら、運が良いと言われた。
話を聴くと、結構な重体だったようだ。
会社を襲ってきた奴らは全員刑務所に送られたらしい。
もしあの時、奴らが来るのが遅かったら、入っていたのは俺だったろう。
運が良いのか、それとも、悪いのか。
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